ゴミ屋敷のエアコンが火を噴く日!その危険な兆候
ゴミ屋敷において、エアコンは熱中症を防ぐための命綱であると同時に、いつ火を噴くか分からない時限爆弾にもなり得ます。その最大の原因が、コンセント周りにびっしりと付着したホコリです。エアコンは消費電力が大きいため、コンセント部分には常に負荷がかかっています。このプラグとコンセントの隙間に溜まったホコリが、空気中の湿気を吸うことで電気を通しやすい状態となり、やがてショートして発火するのです。これが「トラッキング現象」と呼ばれる、極めて危険な火災の原因です。ゴミ屋敷はホコリが溜まりやすく、掃除も行き届かないため、このリスクが格段に高まります。さらに危険は、エアコンの室内機内部にも潜んでいます。部屋中に舞う大量のホコリやゴミ、時には害虫までもがエアコン内部に吸い込まれ、ファンや電子部品に絡みつきます。これによりモーターに過剰な負荷がかかり、異常発熱を起こして内部から発火するケースも少なくありません。もし火災が発生してしまったら、その被害は計り知れません。ゴミ屋敷は、紙類や衣類、プラスチック製品といった燃えやすいもので溢れかえっています。一度火の手が上がれば、瞬く間に燃え広がり、家全体が火の海となるだけでなく、隣家を巻き込む大惨事へと発展する可能性も非常に高いのです。エアコンから焦げ臭い匂いがする、異音がする、コンセントが異常に熱い。これらは、火災発生の一歩手前の危険なサインです。快適な風を送ってくれるはずのエアコンが、命を脅かす凶器に変わる前に、部屋全体の清掃と、専門家によるエアコンの点検・清掃が急務であることを、強く認識する必要があります。