ゴミ屋敷の掃除において、最も時間と労力を要するのが、膨大な量の「ゴミの処理」です。効率的に作業を進めるためには、適切なゴミ袋の準備と、自治体のルールに従った「分別」が非常に重要になります。まず、ゴミ袋は大量に必要となるため、事前に十分な数を準備しておく必要があります。一般的な45Lサイズに加え、布団や大きな衣類などを入れるために70Lや90Lといった、より大きなサイズのゴミ袋もあると便利です。素材は、破れにくい厚手のものを選びましょう。薄手のものだと、ゴミの重みや鋭利な物で簡単に破れてしまい、作業効率が悪くなるだけでなく、汚物が漏れ出す原因にもなります。色については、中身が見えにくい黒色のものと、自治体によっては分別用に指定されている半透明や透明のものなどを、必要に応じて用意します。ゴミ袋の準備と同時に重要なのが、「分別」の意識です。ゴミ屋敷から出てくる物は多種多様ですが、それらを全て一緒くたに捨てることはできません。お住まいの自治体が定めるゴミの分別ルールに従って、可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミ(プラスチック、缶、ビン、ペットボトル、古紙など)、粗大ゴミなどに分けていく必要があります。分別を怠ると、ゴミ収集車に回収してもらえなかったり、後で再分別する手間が発生したりして、作業が滞ってしまいます。効率的な分別のコツは、作業スペースを確保し、あらかじめ分別用のゴミ袋や段ボール箱などを複数用意しておくことです。「これは可燃」「これはプラ」と判断しながら、どんどん対応する袋や箱に入れていきます。判断に迷うものは、一旦「保留ボックス」のような場所にまとめておき、後でまとめて調べるか、自治体に問い合わせるようにするとスムーズです。特に注意が必要なのは、粗大ゴミ(家具、家電リサイクル法対象品など)や危険物(スプレー缶、ライター、乾電池、中身の入った容器など)の扱いです。これらは通常のゴミ収集とは異なる手続きや処分方法が必要となる場合が多いので、事前に自治体のルールを確認しておくことが不可欠です。分別作業は地道で根気のいる作業ですが、これを丁寧に行うことが、結果的にゴミ処理をスムーズに進め、掃除全体の効率を上げることにつながります。
効率的なゴミ処理のためにゴミ袋と分別